【連載】帰国生のための中学・高校選びA to Z 第100回

2019年09月03日
文京女子コラム_650-423

現地校での経験を帰国後にも活かしたい

米日教育交流協議会(UJEEC)・代表 丹羽筆人

 現地校の長い夏休みが終わり、新年度が始まると、子どもたちは1学年進級します。また、ミドルスクールやハイスクールなどの上級学校に進学する子どももいます。現地校での学習は、夏休み前に比べると難しくなります。また、上級学校に進学した場合には、授業や課外活動などの学校生活も様変わりします。多くの子どもたちが日常生活のリズムに慣れるのに時間を要しています。特に、在外生活が短い帰国予定の子どもたちは、難しくなった学習への対応に苦労することも多いようです。日々の宿題をこなすのに多くの時間を費やさねばならず大変だという話は、よく耳にします。
 しかし、帰国予定の子どもたちにとっては、帰国後に備えた日本語での学習も重要です。また、帰国時に中学や高校を受験する場合には、受験勉強も必要です。つまり、現地校の学習と日本語での学習を両立させねばならないのです。とは言っても、そう簡単なことではありません。
 ここで、現地校の学習や生活が、帰国後どのように影響するかについて触れさせていただきます。
 まず、現地校やアメリカでの生活で習得した英語は、大きな財産です。日本の小学校でも必修科目となりますし、中学や高校で学ぶ英語も、「読む」「書く」という技能に加え、「聞く」「話す」という技能を重視する傾向となっています。また、来年度に実施される大学入学テストの英語では、英検やTOEFLなどの外部試験の成績を利用することができるようになります。また、就職においても、英語力を重視する企業が増加傾向です。海外で学んだ生きた英語力が大いに力を発揮します。
 次に、国民の大半が移民の多民族国家であるアメリカでの生活も、同様に大きな財産です。現地校の生徒の言動に戸惑いや疑問を感じることは多いと思います。それを知ることが異文化理解です。国際社会は、ますますグローバル化が進み、日本での生活においても、異文化の人々と接する機会も多くなります。また、帰国してからも、海外に行ったり、海外で生活したりする機会もあると思います。その時に、アメリカで異文化を体験したことが大いに役立ちます。
 現地校での成績の帰国後の影響も気になると思いますが、日本の学校の受験においては、合否を大きく左右することはありません。ただし、特別推薦入試のような書類重視型の入試においては、現地校の成績が定められた基準を上回る必要がある場合もあります。また、英検の合格級やTOEFLなどのスコアを出願条件としている場合もあります。日本の学校の受験では、特に入試科目となる国語や数学(算数)、英語(学校によっては社会、理科も)の実力を磨くことが重要です。

<執筆者>
丹羽 筆人(名古屋国際中学校・高等学校 アドミッションオフィサー北米地域担当 )
河合塾での指導経験を経て、米国ではCA・NY・NJ・MI州の補習校・学習塾にて指導。現在はサンディエゴ補習授業校教務主任。代表を務める「米日教育交流協議会」では、日本語・日本文化体験学習「サマーキャンプ in ぎふ」を実施。他に、河合塾北米事務所アドバイザー、名古屋商科大学アドミッションオフィサー北米地域担当。
●お問い合わせ先:E-mail nihs@ujeec.org(名古屋国際中高)

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