【連載】帰国生のための中学・高校選びA to Z 第102回

2019年10月31日
文京女子コラム_650-423

現地校と帰国準備の両立は大切

米日教育交流協議会(UJEEC)・代表 丹羽筆人

 アメリカの学校の新年度が始まって2か月前後となりました。学年が進級したことによって、学習内容がより難しくなり、宿題にかかる時間も増えていることでしょう。特に、ミドルスクールやハイスクールに進学した場合には、始業や終業時間が変わったり、課外活動が増えたりするなど、生活パターンが様変わりしたというお子さんもいることでしょう。在外期間が長くはない帰国予定のお子さんの中には、現地校の授業についていけないことに悩んだり、宿題に追われて睡眠時間が少なくなったりして、かなりハードな生活を余儀なくされているということもあるのではないでしょうか。
 しかし、中学生や高校生で帰国する予定がある場合には、日本の学年相応の教科学習もおろそかにするわけにはいきません。帰国後は、国内生と同様に、日本の教育課程で定められた教科を学ばねばなりません。そのためには、補習授業校で日本の教科書を使った学年相応の学習を行う必要があります。また、学校行事や特別活動なども日本の学校に適応するために大切ですし、週1回といえども、日本語を使って1日を過ごすことも良いことです。
 ただし、多くの補習授業校は、土曜日に授業が行われています。平日にハードな生活を送っている場合には、土曜日も通学するのはつらいでしょう。また、オーケストラやバンドの授業を選択していたり、スポーツなどの課外活動に参加していたりする場合には、平日の放課後や土曜日、日曜日にも、コンサートや試合などが行われることもあります。平日の生活は、さらにハードですし、土曜日に現地校の活動があれば、補習授業校を欠席しなければなりません。週1回だけしか授業が行われない学校なので、欠席が多いと授業が理解しにくくなります。このように、現地校と補習授業校との両立は、なかなか難しいのです。
 また、国私立中学や高校に入学・編入学する場合には、入学試験を受験し合格せねばなりません。この場合は、受験校の出題傾向に合わせて、参考書や問題集などでの学習も必要です。学習塾を利用するのも良いですが、平日の放課後や土曜日、日曜日に通学することになりますので、ハードになることは必定です。自分のペースに合わせたいならば、通信教育やオンライン講座を利用する方法もあります。
 いずれにしても、帰国後の受験対策と現地校との両立は、大変厳しいものがあります。ただし、帰国生入試では、現地校の成績よりも国語や数学などの教科学力、つまり入試の成績が重視される傾向にありますので、帰国後の受験対策に力を入れたほうが良いかもしれません。しかし、せっかくの海外生活ですので、現地校や課外活動を重視したい場合には、入試で英語や現地校の成績を重視する学校、入学後も英語の授業が多く、日本語のサポートや補習の実施がある学校などを選ぶという方法もあります。その場合でも、補習授業校での学習は継続していただきたいものです。

<執筆者>
丹羽 筆人(名古屋国際中学校・高等学校 アドミッションオフィサー北米地域担当 )
河合塾での指導経験を経て、米国ではCA・NY・NJ・MI州の補習校・学習塾にて指導。現在はサンディエゴ補習授業校教務主任。代表を務める「米日教育交流協議会」では、日本語・日本文化体験学習「サマーキャンプ in ぎふ」を実施。他に、河合塾北米事務所アドバイザー。
●お問い合わせ先:E-mail nihs@ujeec.org(名古屋国際中高)

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